http://www.kitashirakawa.jp/taro/latin45.html

Orandum est ut sit mens sana in corpore sano.

* 「オーランドゥム・エスト・ウト・シト・メーンス・サーナ・イン・コルポレ・サーノー」と読みます。
* orandum と est の組み合わせは動形容詞の述語的用法です。非人称構文になっています。すなわち「ut 以下のように祈られるべきである。」というのが直訳です。
* sit は sum の接続法・現在です。ut の導く従属文では接続法が使われます。
* mens は「精神」を意味する第3変化名詞、女性・単数・主格です。
* sana は mens にかかる第1・第2変化形容詞、女性・単数・主格です。意味は「健全な」です。
* corpore は「肉体」を意味する第3変化名詞、中性・単数・奪格です。in が奪格を支配しています。
* sano は「健全な」を意味する第1・第2変化形容詞 sanus,-a,-um の単数・中性・奪格です。corpore を修飾しています。
* 「健全な精神が健全な肉体にあるように祈られるべきである。」というのが直訳です。
* 「健全な精神は健全な肉体に宿る」という言葉が誕生するきっかけとなったラテン語ですが、元の言葉はローマの風刺詩人ユウェナーリスの詩句です。
* 人間はあれこれ分不相応な欲望を持つが、願い事をするならもっとつつましく「健全な精神が健全な肉体に宿りますように」とお祈りすべきである、という主張がその詩の中には示されているだけです。

「健全な精神は健全な肉体に宿る」っつーのは甚だしい誤訳らしい。