ジェンダーについて

  • 人類はある段階では農耕民族、遊牧民族、狩猟民族に分ける事が出来た。
  • それぞれの民族で性差による役割分担はあったがとりわけ狩猟民族は狩り場と家庭の間に物理的な距離があった。他の民族に於ける役割分担はもう少し緩やかである程度の入れ替えが可能だった。
  • 職場と家庭の隣接、緩やかな役割分担は家内制手工業の時代まで続く。そのうち産業革命が起こり産業は集約し大規模化される。産業が集約されれば家庭と職場の乖離が始まり緩やかだった役割分担は決定的となる。
  • 家庭と仕事が一つのユニットに纏まっていた家内制手工業以前の世の中で男女は比較的緩やかにその役割を分担したり入れ替えたりする事が出来たがそれ以降、仕事が外部化する事により役割分担は徹底的な壁により分断される。その為、女性は家庭に押し込められ外界との接触を断たれる事になる。
  • 現在、家庭の外部にある産業界も女性を必要とし今後は女性も社会との結びつきを強めていく事になる。ところが家庭単位で社会との関わりを持っていた頃と比べるとそれぞれが接触を持つ現代のモデルでは家庭の持つ役割が低下する。この低下は免れ得ぬ物だと思う。例外はあっても先進国の出生率は軒並み低下傾向にある。これは個人が家庭単位でなく個人単位で社会と接しなければならない状況から発生するものと考える。