パレスチナ自治政府アラファト議長の容体悪化が深刻さを増す中、「アラファト後」の体制をめぐる懸念が自治政府内外で浮上してきた。当面、アッバス前首相とクレイ現首相を軸にした集団指導体制で乗り切る方針だが、この転機に後継体制と路線対立するパレスチナ過激派の動きが活発化するなど、治安の悪化にどう対処するか。長引く混乱で疲弊した経済をどう立て直すか。困難な課題が差し迫っている。