常任理事国入りに関する穿った見方

日本、インド、ドイツなどが常任理事国入りしようとしている。
小泉首相とかビンビンに乗り気みたいだ。なんで、今なんだろう。裏舞台を邪推してみる。

イラク戦争は失敗だったとそろそろ誰もが気がつき始めている頃だ。そして、この失敗が責められる理由として安保理決議を得られなかった事が大きいだろう。安保理を待たずして米英が突っ走ってしまった。安保理が開催されるとフランスが拒否権を発動する事が目に見えていたからだ。否決されてしまうと動きづらい。だから、その前に事を起こした。

現在の体制ではアメリカのネゴシエーションによりコントロールもしづらい。拒否権を一国でも発動したら終わってしまうからだ。出来ればこの拒否権とやらを撤廃したいってのがアメリカの狙いでは無かろうか。

今の安保理常任理事国アメリカ、イギリス、フランス、中国、ロシアの五国。これに先の三国が加わって八国体制にしようとしている。八国も揃うと拒否権は撤廃した方が良いのではないかって議論も起こしやすいだろう。大国一致の原則が拒否権の論拠らしいけど八国に増やしたんだから多数決で決めようってのは言いやすい。また、拒否権発動で安保理決議が出来ない状況が多発する可能性が高くなる。そんなんで拒否権は撤廃の方向に今後振るのではないか。

ドイツやインドはどうか判らないけど今のところイギリスと日本はアメリカの太鼓持ち。三票は固いわけだから安保理アメリカに牛耳られる可能性は高くなる。

日本は外交下手でまだ「国家の意思」(そんなモンがあるかどうか疑問だけど)が充分に表明出来ていない。こんな状態で安保理に入ったらアメリカの良いなりになるだけだし、アメリカも圧力を高めてくるだろう。

んなわけで、良い事なんか無し。勿論、反対。